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構造化知識研究所 田村泰彦氏


目次
1. 抗議の趣旨
2. 構造化知識研究所のFMEA
2-1. 「アイテム」の欄
2-2. 「故障モード」の欄
2-3. 「故障原因」の欄
2-4. 「故障影響」の欄
2-5. 「重要度」の欄
3. 結論
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1. 抗議の趣旨

このページでは、構造化知識研究所(田村泰彦氏)からの当方に対する抗議に対して反論します。

〔注〕構造化知識研究所のHPに、「非論理的な批判に対する弊所の抗議」と題して当方に対する抗議文がweb上に公開されている。

当方はFMEA解説において、構造化知識研究所のホームページに掲載されているFMEAの誤りを指摘しています。田村泰彦氏からは、その記事を削除して欲しい旨の依頼がありました。

当方は、構造化知識研究所のFMEA解説が納得のいく正当性を有するなら、削除・訂正する意向です。しかしながら、正当性の説明は全くできず、しかも削除して欲しいとの要請だったのでお断りしました。その後、メールを通じて田村氏の解説がどう間違っているのか懇切丁寧に説明しました。

ところが理解されなかったようで、構造化知識研究所のホームページに当方に対する抗議文が公開されています。この抗議文を読めば、田村氏いかにFMEAを誤解しているか、一層明らかになります。そこで、このページで取り上げることにした。

構造化知識研究所の抗議は、研究者の良心に基づくのか、それとも我を張るだけなのか、読者はどのように解されるだろうか。

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2.構造化知識研究所のFMEA

田村泰彦氏の肖像

FMEAについて間違った指導をする講師やサイトが跡を絶たない。例えば、構造化知識研究所(田村泰彦氏)というサイトのアセンブリのFMEA表の一部を引用する。

冷却ファン(組)のFMEA














重要度 対策
厳しさ 頻度 検知度 致命度
冷却
ファン
(組)
熱を放出 エア吸込減 ユニット動作不良 塵埃付着 3 4 2 24
静寂 筐体の異音 騒音クレーム ボルト緩み 2 4 3 24

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2-1. 「アイテム」の欄に着目

「アイテム」とは、故障モードの発生場所を示す用語である。

そこに「冷却ファンASSY」という組立品が記載されている。組立品の故障モードは、ネジの緩み、ハンダ割れ、接着の剝れのような結合(インターフェース)の破壊しかない。組立品の構成部品の故障モードを示すには、構成部品に展開しなければならない。〔参照〕→  組立品の故障モード

つまり、故障モードがどの部品・部位に発生するのか、下図のように展開しなければならない。

フォーマット
組立品の展開
品名
(アイテム)






対策

a


b


c
RI





(組)
接続部 ホース
バンド                  
締めねじ                  
竹の子                  
                     
                     

組立品をこのように展開しないという初歩的な間違いが、次の間違いにつながる。

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2-2. 「故障モード」の欄


冷却ファン(組)のFMEA(再掲)














重要度 対策
厳しさ 頻度 検知度 致命度
冷却
ファン
(組)
熱を放出 エア吸込減 ユニット動作不良 塵埃付着 3 4 2 24
静寂 筐体の異音 騒音クレーム ボルト緩み 2 4 3 24

「故障モード」の記載欄に故障が記載されている。

これらは、明らかに機能障害(=故障)であって故障モードではない。これは、何と言い訳をしようが逃れようがない間違いである。

故障と故障モードの区別を理解しない初心者が犯す誤りである。しかも、次のようにトップダウンしていることも疑いの余地がない。

アイテム → 機能 → 故障

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2-3. 「故障原因」の欄

アイテムと故障モードは、黄色で着色した「故障原因」のところに記載されている。

冷却ファン(組)のFMEA(再掲)














重要度 対策
厳しさ 頻度 検知度 致命度
冷却
ファン
(組)
熱を放出 エア吸込減 ユニット動作不良 塵埃付着 3 4 2 24
静寂 筐体の異音 騒音クレーム ボルト緩み 2 4 3 24

1. 塵埃付着

「塵埃付着」という故障モードが発生するアイテムは、恐らくファンだと思われるが、その記載がない。

2. ボルトの緩み

「ボルトの緩み」は、「ボルト」というアイテムと、「緩み」という故障モードから成り立っている。

3. 原因の記載がない

「原因」の欄にアイテムと故障モードを記載した結果、原因の記載が漏れているのである。


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2-4. 「故障影響」の欄

黄色で着色した「故障影響」のところに着目しよう。

冷却ファン(組)のFMEA(再掲)














重要度 対策
厳しさ 頻度 検知度 致命度
冷却
ファン
(組)
熱を放出 エア吸込減 ユニット動作不良 塵埃付着 3 4 2 24
静寂 筐体の異音 騒音クレーム ボルト緩み 2 4 3 24

「故障影響」という表示が誤っている。FMEAは「故障モードの影響」を明らかにする解析であって、

アイテム → 故障モード → 故障モードの影響

という順番になるのが正しい。

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2-5. 「重要度」の欄

黄色で着色した「重要度」のところに着目しよう。

冷却ファン(組)のFMEA(再掲)














重要度 対策
厳しさ 頻度 検知度 致命度
冷却
ファン
(組)
熱を放出 エア吸込減 ユニット動作不良 塵埃付着 3 4 2 24
静寂 筐体の異音 騒音クレーム ボルト緩み 2 4 3 24

ここでいう「重要度」とは、次の意味であろうと推測される。

これら3つは個別評価である。そして最後の

は、危険優先指数RPNを意味するらしい。

1. 何を評価した値か?

FMEAは信頼性、即ち、「故障が起きないように対策が十分に講じられているか?」という対策状況を評価する活動である。

ところが上のFMEA表では、評価の後に対策を講じるようになっており、対策欄は空白である。だから、何を評価したのか不明である。

2. 結論は何か?

評価の結果は、二つとも致命度が「24」となっているが、これは何を意味するか?
 合格か不合格か?

これが不明確なのでは、何のためにFMEAを行うのか、目的すら分からなくなる。

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3. 結論

私どもは田村氏に対して懇切丁寧に説明したが全く理解されず、逆に非論理的な批判に対する弊所の抗議と題してweb上に抗議文を公開された。田村氏は、私どもに対して「十分に説明した」と述べているが、それは全くのウソである。何も説明できなかったのが実情である。もし説明したというなら、上の疑問に答えて頂きたい。

このような明白な過ちすら認めず「口先で言葉を左右にして押し通そうとする」のは、研究者としての真摯な態度に欠けると判断し、当方も実態を公開することにした。田村氏に対しては、ゼロから再出発するよう進言する。

構造化知識研究所の事例は、
 1. 誤ったFMEAの典型事例を網羅し、
 2. 分かりやすい「間違い探し」として、
 3. 初心者向けの教育資料に最適である。

今後も指導・教育の試料として使わせて頂く予定である。

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(以上)